キャンティ地方で有名な「テラコッタ」タイルの生産に、何世紀にもわたり携わってきたマネッティ家が、1968年に創設したワイナリー。

フォントディ社は、キャンティクラシコ地区の中心地、Panzano（パンザーノ） の南に位置する。

円形劇場形状の形をした、コンカドーロ（黄金の盆地）とも呼ばれるこの土地は、乾燥した気候で、何世紀にもわたり、高品質な葡萄を栽培するのに適したエリアとして有名な場所である。

同社は、オーガニック認定を受けている130ヘクタール以上の畑を有し、内、約70ヘクタールが葡萄畑。

化学的なものは一切使用せず、土地の潜在力を引き出し、余分なものを外からできるだけ加えない栽培を行っている。

当初、キャンティ・クラッシコ地区も、白ワインをませた大量生産のワインが主流だったが、2代目にあたる Giovanni Manetti（ジョヴァンニ・マネッティ）氏が、ワイン造りに興味を持ち始めたことをきっかけに、クオリティ・ワインを生産する方針へと変わった。

以来、最大限、自然環境を尊重し、より純粋な優れたワインを追及している。

フォントディ社と言えば、「サンジョヴェーゼ100％ワイン」のパイオニアとして、有名である。

ジョヴァンニ達は、それまでのD.O.C.G.の規定を無視し、サンジョヴェーゼだけでワインを造り、更に一部をバリック熟成させた。

そして、それらのワインを、キャンティ・クラシコ協会に属しながらも、サンジョヴェーゼ100％であることを隠して出荷し続けた。

次第に、追随する者が現れ、サンジョヴェーゼ100%のワインが公然と出回るようになる。　ようやく1996年にワイン法が改正され、「サンジョヴェーゼ100％ワイン」は、Chianti Classico D.O.C.G.として認められるようになった。