La Castellada (ラ・カステッラーダ)訪問 :3度目

ボトルにエチケットをはるニコ・ベンサ

ラディコンの家で、たらふく飲まされた後の、La Castellada (ラ・カステッラーダ)3度目の訪問。

ラディコンの家から数百メートル。
ハンドルがおぼつかないフラフラ運転。

今日のサン・フロリアーノは、何故が、朝からパトカーが多い。
こんな国境沿いの山奥で飲酒運転で逮捕されては、洒落にもならない。
朝、定宿のVogricを出るときも、駐車場で青塗のアロファロメオに乗ったカラビニエリ(治安警察)に出くわした。

一年ぶりにニコ・ベンサの家族と再会。
4ヶ月前に子供が生まれたばかりのStefano(ステファーノ)が出迎えてくれた。

T:「名前は、なんて言うの?」

S:「アンドレア。男の子だよ。」

2年前に訪問した時、ニコの奥さんの Valentina (ヴァレンティーナ)さんから、ステ達の結婚式の日程を聞き出したので、日本から粗品(鏡)を贈った。
そこまでは良かったが、彫り込まれた肝心の日付が、全然間違っていたようで、こっちでは爆笑モノだったらしい。

玄関を抜けると、瓶と段ボールに囲まれた一角に、文字通りの「お爺ちゃん」になったニコ、発見。

眼鏡をかけて、一枚一枚、丁寧にエチケッタを貼っていた。

小さな紙っぺらの先っちょに、ボンドを付け、瓶とエチケッタの隙間を埋めるように、大きな手を動かしている。

今や伝説となっているグラッパ造りの名人、故ロマーノ・レヴィが、手描きのエチケットを描いている写真は、ネットショップでよく見るが、そんな姿を彷彿させる。

N:「このワインは全部、太田の所(ヴィナイオータ)に出すヤツぞぉ。(笑)」

セラーの階段を降り、ステの後をついていく。
さっそく、テイスティング開始。

ラディコンの所もそうだったように、ラ・カステッラーダも樽の置き場などは、大きなレイアウトの変化はなかった。

ラディコンのセラーの内部に興味がある方は、過去記事を参照のこと。

※今回は、敢えてステとの会話をそのまま記したい。
すでに既知である醸造方法への質問も交え、ストレートな会話やり取りから、
等身大の作り手のワイン造りに対する熱量が伝われば幸いである。

まずは、ラ・カステッラーダのワインの中で、特段好きな Sauvignon(ソーヴィニョン)から。
Sauvignon ‘08は、丁度、果糖がアルコール分解され始めた状態。
ニコニコ微笑みながら、ステがスポイトで小樽から吸い上げたワインをグラスへ注いでく。

T:「凝縮していてパワフルだね。しかも凄く甘いよ。」

S:「甘い? ノーーー!(笑)
(クリッと目を大きくして)だって、果糖が完全にアルコールへと変わるように、丁寧に注意を怠らず、発酵が途中で止まらないよう、見守り続けているんだよ!」

T:「そうじゃなくて、この葡萄本来の持つ甘さが、凄いってこと。太陽の恵みタップリだね。」

S:「ハハハ、そりゃ、そうさ♪ 」

ラ・カステッラーダのセラーには、ガルベロット社製のトノーやボッティ(大樽)がズラリ並んでいる。

自慢のそのボッティを見ながら・・・。

T:「ガルベロットの樽は有名だよね。ピエモンテでも沢山見たよ。
あのGiacomo Conterno (ジャコモ・コンテルノ)もガルベロットだった。」

S:「え! 嘘! 僕は(コンテルノのセラーは)見たことないよ(笑)。
いやー、ガルベロットは良い樽だよ、大樽メーカーとしては素晴らしい。 でも、凄く高いよ。高過ぎぃーー! (Bastante Caro!) あ! そこにあるウチの古いバリックは15年落ちだよ。」

T:「ねえ、どうしてステ達は赤ワインを大樽で造らないの? 白ワインは大樽に入れて発酵させるでしょ。ピエモンテでは、BAROLOがボッティ(大樽)や小型のトノー(桶)で造られているワイナリーを、沢山見たよ。」

S:「赤ワインは、(ワインに緩やかな酸化を促す)『オキシジネーション』を必要とするからね。 思うに、バリックは最初の1年だけなら効果的かな。
バリックは、過度のオキシジネーションとなってしまう可能性がある為、僕はネガティブに考えている。
出来れば大きなバレル(樽)の方が好みだね。
なにより、うち(の葡萄)はメルロー種、カベルネ・ソーヴィニョン種で、ピエモンテのネッビオーロ種とは、地域も、葡萄の個性も、ワインのスタイルすら、違うじゃん。
赤ワインで重要なのは、豊富なタンニンを熟成過程でどうするかで、僕が思うに、アリエ産の様なバリックはタンニンをソフトにするのに優れていると思うよ。
まあ、他の生産者がなんて言うかは知らないけどね。(笑)」

T:「そういえば、YouTube で、赤ワインばかり造ってる Moschioni(モスキオーニ)の動画を見たけど、彼も同じような感じでバリックを使ってたな。(笑)」

S:「いやいや、実際、よその造り手達が、どんな考えがあって、何故そうしているのか、分からないよ。ホント、分からない。(大笑)
ただ、モスキオーニは、アッパシメント(陰干し)した葡萄でワイン造っているってやつでしょ。
ミケーレ氏が今、本当に(どういう風に)バリックを使いるのかも、僕は知らないよ~ぉ。(笑)」

T:「実際、フリウリじゃ、誰もバリック意外で赤ワインを造ろうとしないでしょ。
ステ、ガルベロットでやってみたら面白いじゃん!」

S:「バリックだろうが大樽だろうが、ワインそのものの味わいが重要なわけで、どんな樽を使うかは僕には重要じゃないよ。
たしかに『ミクロ・オキシジネーション』という意味では面白いかもしれないけどねぇ。
確かにオークの赤ワインは試したことないけど(・・・もごもご言っている)
うーん、今は、うーん、やっぱ、古いバリックでいいや。 オークを選ぼうとは思わないよ(笑)。
それより、このソーヴィニョンはどうよ?!」

T:「いつも日本で飲んでいるけど、このSauvignon(ソーヴィニョン)‘08、ずいぶん濁っているね。」

S:「うん。だって先週バトナージュしたばかりだもん!
濁っていないの飲みたいなら、別のもあるよ!
はい、こっちはクリーンなヤツ。(別の樽から08を注いでくれました)
月に一度、バリックに入ったワインをバトナージュしているんだよ。
(櫂をみせながら)この作業はとても重要で、樽の下に溜まった酵母(澱)を再度ワインにコンタクト(接触)させるんだよ。」

・・・Sauvignon ‘08は、例年のモノに比べ、幾分酸味が前面に出ている印象。‘05に近い味わい。

次いでSauvignon ‘07 を試飲。

T:「そういえば、ニコはSauvignon ‘07でリゼルヴァ、造っていたよね?」

S:「そうそう。今、そのリゼルヴァ用に使うソーヴィニョンが、この樽で2年目経過した状態。
予定しているCollio Bianco Riserva(コッリョ・ビアンコ・リゼルヴァ)は、Sauvignon70% とChardonnay30%のブレンドのセパージュ。 15ヘク・リットルがChardonnayで、5ヘク・リットルがSauvignonって感じかな。」

確か、以前の ビアンコ・リゼルヴァには、Pinot Grigio が40%以上入っていたはず。
今度のリゼルヴァでは、セパージュが変るのかもしれない。

・・・味わいは、もの凄い複雑でエキスが溢れそう。アルコール感もある。
   果実から来る甘味も、より一段と強い。

T:「‘08とは、ずいぶん違うね。」

S:「そうね。(指で「小さい」サインを出しながら)ちょっと違うね。」

T:「いやいや、そんな規模じゃないよ、 無茶苦茶違うよ!(笑)」

次いでリボッラを注いでくれた。

S:「これは、Ribolla Gialla(リボッラ・ジャラ)の2009年。」

T:「さっきのビアンコ・リゼルヴァと比べたら、随分軽く感じる!」

S:「これは、まだ2ヶ月樽発酵したもの。つまり、アルコール発酵前で、マロクティック発酵、スキンコンタクト前の状態。
マロクティック発酵とスキンコンタクトは別々の樽で分けておこない、発酵終了後は、一緒にする。丁度このワインは、樽で2年間寝かせる予定の、1年目の状態さ。」

次いでRibolla Gialla ‘08を。

S:「へへへ。ぐっと、良くなったでしょー。」

確かに、ひっかかる所が無くなり、ふーっと体の中入っている。実に滑らかな飲み心地。
口に含んだ直後から、分厚く口内に広がり、ふわっと消えていく。

個人的にラ・カステッラーダのRibolla Gialla(リボッラ・ジャラ)は、他の自然派の造り手のものに比べて、タンニンっぽさが表に出てこないのが特徴。

ステに、そのことを伝えると、

S:「多分、赤ワインの話で説明したように、バリックでタンニンがまろやかになったせいじゃないかな。オキシジネーションのせいだよ。」

T:「‘08と‘09とは、まるで別の葡萄のようだね。」

S:「(少し困ったような顔で)えーー、うーん、同じだよ、確かに水分(降雨量のことだ思う)は違うけど、同じように3年間樽で熟成させる予定だよ。」

T:「・・・あ、いま少しタニックに変化してきた。(これは本当に遅れてタンニンを感じてきた)」

S:「(目を輝かせて)で、でしょー!」・・・なんかホッとしたみたい。

次いでRibolla Gialla ‘07を。
・・・これ、前回来たときも飲んだけど、凄く香りが良くなった気がする。

S:「もしかしてリボッラ‘07は、‘08よりも良い印象を持つかもしれないね。 ‘08はExpressiveだから。」
※”Expressive” は、「表現に富む」という意味だけど、複雑、分かりづらい、というニュアンスみたい。

・・・今の段階では、’07 は ‘09よりもマッチョな印象。
果実味や酸味が凝縮していて、穏やかなタンニンが全体を引き締め、実に素晴らしい出来映えである。

次いでノーマルクラスのCollio Bianco ‘07を試飲。
(ステの説明では、Collio Bianco ‘07は、Pinot Grigio:50%、Chardonnay:30%、Sauvignon:20% らしい。
僕自身 Pinot Grigio:40%、Chardonnay:20%、Sauvignon:30%、Friulano:10%、がカステッラーダのスタンダードだと思っていた・・・。)

やはり、ラ・カステッラーダのビアンコは文句なしに美味い!!
アロマティックでありながらエレガント。
Chardonnayから来る果実味、Pinot Grigioからくる酸味が、後味にもしっかり表現されている。

S:「僕らの作るワインは、複雑であると同時に「エレガントであること」が何より重要だと思っている」

T:「一般的に日本のワインファンは、単一品種が上等と考えるんだけど、僕はこのブレンドしたコッリオのスタイルが好きだな。その家の味だよね。」

S:「そのとおり! より複雑性が増すし。 でもマーケットはそう考えないよね。」

そして、遂に・・・。

S:「じゃ、いよいよ、Collio Bianco Riserva(コッリョ・ビアンコ・リゼルヴァ)07にいこう !」

T:「うお! これ前来た時に、無茶苦茶綺麗なガルベロットの樽に入っていたヤツだ!
ぅわーーーーーーーーーーお! こりゃ素晴らすぃぃぃ。」

・・・得も言われぬスケール感と飲み心地。果実味・酸味・旨味・仄かな苦み、の完璧なバランス。
ソーヴィニョンも単品も良いけど、ラ・カステッラーダの真骨頂は、やはりコッリョ・ビアンコだ。

D.O.C. Collio Bianco Bianco della Castellada(ビアンコ・デッラ・カスッテラーダ)完成までの道は、驚くほどに手が込んでいる。

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まず、ビアンコ・デッラ・カスッテラーダに使われる葡萄は、Pinot Grigio、Chardonnay、Sauvignon、Friulanoの4種類。
D.O.C.の定める期間(2005年は9月20~10月3日)にあわせ、人の手により葡萄を収穫。

Chardonnay、Sauvignon、Friulanoの葡萄の実は、梗から外され、葡萄品種毎に上部開放タンク(トノー)へ移される。トノーの中は、浸され柔らかくなった果実と果汁で満たされる。

天然の酵母が増して自発的な発酵始まり活性するように、オキシジネーション(酸素を供給するために)させるために、1日に4回、人の手によってバトナージュを行う。

4~5日間スキンコンタクトをさせた後、果汁のみを大樽(ボッティ)へ移し、完全発酵を行う。(このタイミングでは、まだ其々のワインを一緒に混ぜない)

ただ、Pinot Grigioだけは、プレスし、ジュースをステンレスタンクへ移した後は、12時間沈殿させ、前述のChardonnayの発酵果汁とともに発酵させる。

11ヶ月の間、大樽で熟成させる。その間、底にたまった澱をバトナージュで撹拌する。
目的は、酵母発酵の酸素を供給する為、ワインに良い熟成を与える為、また、マロラクティック発酵を刺激する為である。

その後、4種類のワインはステンレスタンクでアッサンブラージュされ、更に12ヶ月かけ、自然沈殿により(澱下げ)ワインに磨きをかける。

最後に、無濾過、無清澄でボトリングを行い、暫くボトル熟成させた後、出荷となる。

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試飲をリードするステのピッチが、どんどん上がっていく・・・。(こりゃ、危険なモードだ。)

S:「ねえ! マセレーションしたタイプの Pinot Grigio (ピノ・グリージョ)はどう?」

本人は忘れているだろうけど、初めて、カステッラーダを訪問した時に飲ませてもらったPinot Grigio 2006が、既にボトリングされているらしい。

今回、試飲させて貰ったのは、同じスタイルのPinot Grigio 2007。
前回はまだ若く、まだ果糖だけが強い印象があったけど、時間とともに酸味がしっかりとのった味わいになっている。

T:「・・・美しいね~。いや、本当に面白い。今朝、サーシャ( Sasa Radikon )の所で同じようなピノ・グリージョを飲んだけど、そっちは、もう少しタニックだったよ。」

S:「2009年のでしょ。そりゃまだ若いからだよ。それでもやはり、‘09は少しタニックな年だと思う。
マセレートした(醸した)ピノ・グリージョは、ここオスラビア独特だと思うけど、ラディコン達も今年同じスタイルのワインを造り始めたんだよ。」

T:「あ、そういえば、ダリオ(・プリンチッチ)も造っていたね。ダリオのワインは、どれも少し加糖のニュアンスを感じる。反面ラ・カステッラーダは、とてもドライだね。」

S:「うちのは兎に角、全てドライだよ。
今日飲んだソーヴィニョンはクリーンではないものもあったけど、どれもドライ。
しかし、なんでだろぉ、ウチもダリオの所も天然酵母を使っているし。
判らないけど、多分、醸造のプロセスが微妙に違いからだろうね。」

T:「で、このピノ・グリージョはいつ発売なの?」

S:「既に売約済みだけど。(戯けるように)で、リリースは来週さ!!」

暫くすると、何やらニヤニヤしながら、ステがグラスを換えてくれた。

S:「さてさて、赤ワイン、行く?」

ラ・カステッラーダのピノ・ノワール
驚きのピノ・ネロ

階段脇の古バリックから、淡い赤ワインを、注いでくれました。

T:「これ、ピノ・グリージョ? ネロ?、甘いねぇ。」

S:「Pinot Nero(ピノ・ネロ)!」

T:「ふーむ、これは面白い」

S:「実に良い色でしょう?」

T:「この樽1つだけ?」

うん、うんと頷くステ。
(飲んでいる僕の顔を見ながら、眉をつり上げニヤニヤするステ。悪戯小僧のように目がキラキラしている。)

T:「記念に写真取っておかなきゃ♪」

S:「4hしかない畑。400本だけしかない~。(笑) どうよ? 」

・・・レ・デュエ・テッレのピノ・ネロのような濃い色調は無いけど、La Castellada (ラ・カステッラーダ)が造るこのPinot Nero ‘09 は、もっと酸が通ってエレガンスがある。

ポンカ層から来るこの土地特有の塩っぽさが、このピノ・ネロかもしっかり感じ取れ、実に面白い。
残念ながらまだ果汁に近い状態なので、ただ単に甘く、ピノ・ネロ特有の香りは感じ取れない。

このまま、うまく発効が進めば、よりアルコール感が増し、ドイツ(ナーエ)のシュペート・ブルグンターのような、塩っぽいミネラルと酸味、酵母の旨味が溢れる、面白い味わいになる可能性あると思う。

個人的にはもっとタンニンは欲しいところ。
木の若さが味わいに出てしまうのは、少々残念。
(実際、ブルゴーニュの様なグラン・ヴァンを、ニコ達は造りたいわけではないはずだ)

S:「よっしゃ、次ぎ、メルロー行こう!」

メルロー09

Merlot ‘09、ザルディン畑 (樽にZ)を試飲するも、これはまだワインどうこうを言えるレベルではない。
けど、色も濃く、果糖が充実している。
香りに茎のようなブーケの香りもある。
軽やかな飲み心地と凝縮感。 いいワインになりそうだ。

Merlot ‘07。
視覚から入っている情報よりも、飲み口は軽い。不思議だ。
凝縮して複雑さはあるけど、ふわっと浮いた感じ。
今年何本か空けているRosso della Castellada ‘99 (ロッソ・デッラ・カステッラーダ)は、ドンと深い所から旨味が上がってくる印象があるけど、このメルローはまだまだ若い。

Merlot ‘06
一転、とてもビッグな味わい!
黒い枯れたバラの香りやブラックチェリーの香り。
07と比べればとても複雑さが増した印象。

飲んだ第一印象では ‘06の方が素晴らしいワインのように思える。
しかし、ステの説明によれば、両ヴィンテージともストラクチャーや複雑性は似ているものの、比べれば ‘07の方に軍配が上がるようなことを言っていた、。

S:「やはりワインは時として「年月」というものが必要なんだよ。 ‘07に足りないのは「時間」だけだね。」

T:「ところで、ステ達は、マルヴァジーア造っていないの?」

S:「今年はマルヴァジーアも試しているよ。」

T:「やっぱり。 前回、ニコとDEVETAK (デヴェタク)に食事に行った時に、ニコが、友人のMarko Fonマルコ・フォンのMalvasia(マルヴァジーア)を美味しそうに飲んでいたよ。(僕も飲んだ)あの時、ニコは、マルヴァジーアが結構好きなんだな、と思ったよ。」

マルヴァジア2009

Sauvignon(ソーヴィニョン)やTokaj(フリウラーノ)と同じ醸造プロセスで造っているMalvasia ‘09。
この品種特有の甘く華やかな香りが溢れてくる。
若いながら、繊細さのある素晴らしい味わい。
2年後、どんな凄いワインになっているんだろう。
もしボトリングされたら、日本で買って、是非もう一度飲んでみたい。

たっぷり、ラ・カステッラーダの魅力に浸っている間に、ヴァレンティーナさん(ニコの奥さん)がValter Mlecnik(ヴァルテル・ムレチニック)本人に電話をかけ、アポイントの予定を取り付けてくれた。

ムレチニック夫婦は、ちょうどNOVA GORIZIA(ノヴァ・ゴリツィア)で買い物を済ませ、カフェでお茶している最中だったとのこと。

今から訪問しても良いと言うことなので、30分後にスロヴェニアとの国境で待ち合わせする事になった。

来日した時に少し話す機会があり、すっかりヴァルテルの人柄に惹かれてしまっていたので、これは嬉しいサプライズ。しかし、これじゃ、肝臓が休まる暇がないぞ。

迷子にならないように、ステが待ち合わせ場所まで送ってくれることになった。

帰り際、ニコがお土産にと、偉大なるRosso della Castellada ‘99とSauvignon ‘04を持たせてくれた。

ヴァレンティーナさん曰く、「トール、次ぎは、奥さん、連れてきなさいよ。」とのこと。

彼女は、今年は生ハムづくしのフリウリの旅よりも、チンクエ・テッレ観光がしたかったとは、ちょっと言えなかった・・・。

La Castellada | ラ・カステッラーダ

La Castellada (ラ・カステッラーダ)訪問 :1度目
La Castellada (ラ・カステッラーダ)訪問 :2度目 1/3 @ DEVETAK (デヴェタク)
La Castellada (ラ・カステッラーダ)訪問 :2度目 2/3
La Castellada (ラ・カステッラーダ)訪問 :2度目 3/3 ~ニコの家での夕食
La Castellada (ラ・カステッラーダ)訪問 :3度目


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