【イタリアワインの帝王】GAJAワインの秘密

GAJAのロゴマーク

黒字に白ぬきで【GAJA】の文字。

イタリアだけでなく世界中のガイドブックで、高い評価を獲得している「アンジェロ・ガイア」のワイン。

特に、黒字に白ぬきで【GAJA】の文字のエティケッタが印象的な赤ワイン、

≫ 【GAJA】最高賞受賞ワイン・ラインナップ

は常に、90年代以降、各プレスの最高賞を総なめ状態。

醸造製法の違い

実はこれら、GAJAの高級ワインの醸造は、微妙な違いがある。

まず、一次発酵のフェーズです。

” Barbaresco(バルバレスコ)- d.o.c.g. ” は、アンジェロ本人が「ガイヤのフラッグシップである」と語る。

Gajaが、発行している資料に記載されているテクニカルデータによれば、現在、” Barbaresco – d.o.c.g. ” は、14もの畑からブドウ(ネッビオーロ種)を収穫し混醸している。

通常25~29度の状態を継続させ、3週間にわたりスキンコンタクトをさせ、常温発酵を行う。

一方、高額プレミアム商品の「単一畑シリーズ」。

スキンコンタクト

バルバレスコのエリアで造られる ” Sori Tildin(ソリ・ティルディン) ” 、 ” Sori San Lorenzo(ソリ・サン・ロレンツォ) ” 、 ” Costa Russi(コスタ・ルッシ) ” 、および、バローロのエリアで造られる ” Sperss(スペルス) ” 、 ” Conteisa(コンテイザ) ” は、フラッグシップワイン ” Barbaresco – d.o.c.g. ” と同じく、3週間スキンコンタクトを行うが、温度コントロールが異なる。

まず、最初の7日間は28度の温度でスキンコンタクト。

次の14日間は温度を18度まで落とした状態でスキンコンタクトを継続させる。

※これらのスキンコンタクトの行程は、全てステンレスタンク内で行なわれる。

Gajaのワインは、強制的にロータリー・ファーメンターで色や風味の抽出を行うようなことはしない。

” Barbaresco – d.o.c.g. ” と他の「単一畑シリーズ」とでは、それぞれ異なる温度管理を一次発酵の段階からおこなうことで、、繊細なテロワールの違いを味わいに表現している。

 

樽熟成

樽熟成に関するフェーズにもGAJAの特徴が現れている。

バルバレスコのエリア産のワイン、
“Barbaresco(バルバレスコ)”、” Sori Tildin(ソリ・ティルディン) ” 、 ” Sori San Lorenzo(ソリ・サン・ロレンツォ) ” 、 ” Costa Russi(コスタ・ルッシ) ” は、

  • bariques: 12 months
  • large oak casks: 12 months

と同じ長さの熟成期間となっている。

他方、よりタニックなバローロエリア産のワイン、” Sperss(スペルス) ” 、 ” Conteisa(コンテイザ) ” は、

  • bariques: 12 months
  • large oak casks: 18 months

とバリックでの熟成期間よりも、大樽での熟成期間を長い。

「Gaja」のことを、「熟成工程をすべてバリックで行っている」と思っている人がいたり、時にはフランスのドミニク・ローランのように「新樽200%」だなんて面白い、ことを言う人もいるが、これは、全くのデタラメ。

意外に感じるかもしれないが、地元ピエモンテ州アスティ市にあるGAMBA(ガンバ)社製の大樽を徹底して使うなど、バリックと同等以上に大樽による熟成作用を重要視してワインをつくっている。

あくまでクラシカルな造りを基調とし、要所要所でモダンな技法を取り入れている、ガイヤの醸造の特徴である。

「フレンチ・バリックをピエモンテに導入して大成功した人」「モダン・バローロの人」と、決めつけているワインファンも多いが、実際のところは、単なる偏見や思い込みでしかないようだ。

リゼルヴァ・クラスがない理由

GAJAが通常行っている醸造期間よりも、更に長い期間、一次発酵や樽熟成を行っている生産者は、バローロにもバルバレスコにも沢山いる。

しかし、アンジェロは、「ランゲ地区の中でも、『選りすぐりの最高の畑』が生み出した、優れたポテンシャルの葡萄には、必要以上に長い間、樽の中で寝かせておくべきでない。」と考えている。

故に、今日現在、GAJAのワインには、通常よりも樽熟成期間が長い、「リゼルヴァ・クラス」のラインは造られていない。

尚、「単一畑シリーズ」のワインには、偉大な地葡萄であるネッビオーロに加え、それぞれ5~8%程のバルベーラ種が混じっており、GAJAワインのキャラクターにアクセントを与えている。


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