【 Giuseppe Mascarello 】 ” Monprivato “

Giuseppe Mascarello
”Monprivato” – d.o.c.g. Barolo

「伝統派バローロ」の造り手といえば、ジャコモ・コンテルノや、バルトロ・マスカレッロの名前が真っ先に思い浮かぶが、このジュゼッペ・マスカレッロも、決して忘れててはならない生産者だ。

かのイギリス人ワイン評論家ヒュー・ジョンソンは、著書「ポケット・ワイン・ブック」で、このようにお墨付きを与えている。。
「バローロなどを生産する２つのトップクラスの造り手、バルトロ・マスカレッロとジュゼッペ・マスカレッロ・エ・フィッリョ。探すなら後者のバローロ・モンプリヴァートこそが、至高である」と。

このカンティーナの歴史は、1881年 初代ジュゼッペが、モンフォルテ・ダルバに畑を購入したことを期に始まった。
1904年、カスティリョーネ・ファレット村の畑の中でも、「グラン・クリュ」ともいえる銘醸畑 “モンプリヴァート” を購入。
以来、頑なにこの畑を守り続けている。

ジュゼッペ・マスカレッロでは、創業以来、脈々と強いコダワリをもっていて畑の管理をしている。
定期的に葡萄の樹を引き抜き土を休ませる、休閑農法を採用。
厳しい収量制限を課し、葡萄が完全に熟すのを見計らい、すべて手摘みで収穫を行うほどの、徹底ぶりである。

1970年代、3代目のマウロ・マスカレッロが、「地域性・テロワールを重視してクリュごとに醸造する」大改革に踏み切きった。
「単一畑」のワインのニーズの高まりとともに、同社のワインの評判は、世界中のワインファンの間で広がっていくこととなる。

現在は、カスティリオーネ・ファレット村とモンフォルテ・ダルバ村にまたがって、「VILLERO（ヴィレッロ）」や「SANTO STEFANO（サント・ステファーノ）」といった優良畑を、複数所有するまでの規模となっている。
また、ワイナリーは、バローロ村とモンフォルテ・ダルバの中間に位置する「モンキエロ」、という場所にある。

一般的に、イタリアのワイン法では、モンキエロで醸造したワインは「D.O.C.G.バローロ」と呼ぶことができない。
しかし、伝統的造り手であるジュゼッペ・マスカレッロは、例外としてモンキエロでの醸造を認めている。

これほどまでに、ジュゼッペ・マスカレッロはバローロにとって重要な造り手なのである。
 

■ バローロ・モンプリヴァート　（ジュゼッペ・マスカレッロ）  | イタリア3大ワインガイド最高賞受賞履歴