Vietti (ヴィエッティ)訪問
バローロ5大産地のひとつ、Castiglione Falletto(カスティリオーネ・ファレット)村で、自然派バローロの名門 Cavallotto(カヴァロット)以上に行きたかったカンティーナ、Vietti(ヴィエッティ)。
現地アテンドスタッフのミスにより。 滞在時間が、わずか30分だけとは!
昼休み直後のViettiを訪ねました。
セキュリティの厳しい鉄城門を潜り、醸造責任者の Luca Currado (ルカ・クッラード)氏の奥さん Elena(エレーナ)さんが出迎えてくれた。あか抜けていて、とても美しい方である。(ピエモンテの女性は、実に美人が多い!)
手厚い歓迎をうけたあと、ゲストルームの電気がつくまで、暫し中庭で休息。葡萄畑からそよいでくる風が、実に気持ちの良い。
早速、ゲストルームへ通される。中に入ると、ブティックや画廊のようなモダンな内装が広がっていた。
「うわー、憧れの Vietti に来たー! でも、ウチら、30分しかないっす!」
「え?!え?!(こういう 「え?!」の顔は万国共通)あ、それは大変!! では何から飲む??!」
「はい、すみません!! では、結論(バローロ)からお願い致します!!」
ということで、ウエルカム・ドリンクのロエロ・アルネイスで喉を潤した後は、いきなりのバローロ3連発。
- Vietti Barolo Brunate 2000 (ヴィエッティ・バローロ・ブルナーテ)
- Vietti Barolo Rocche 1998(ヴィエッティ・バローロ・ロッケ)
- Vietti Barolo Ravera 1999(ヴィエッティ・バローロ・ラヴェラ)
いやいや、なんとも豪華な飲み比べである。しかも蔵出し。 わずか30分の滞在にも拘わらず、すべて目の前で抜栓。 ただただ恐縮してしまう。 3本とも土地の個性がハッキリでていて素晴らしい味わいのワインだった。
Brunate 2000(ブルナーテ)は、一言で言えば「華」である。
黒みがかり、スミレを思わせる花の香り。 女性的で、ジューシーで、フルーティーな甘さがあった。
Ravera 1999(ラヴェラ)は、セッラルンガを彷彿させる力強さがある。 タニックで果実感が溢れていた。 ダレたような残糖感は一切なく、非常にドライな味わいである。 パーカー・ポイント受けしそう。
Rocche 1998(ロッケ)。
昨年行なわれた taurasista さん主催のワイン会での衝撃的な出会い以来、大ファンになってしまったワイン。
蔵出しの Rocche は、カスティリオーネらしい「女性的」な味わいのワイン。 エレガントで長い酸味と、柔らかな舌触り。 甘味すら感じるタンニンが土地の個性を表現している。
個性の違うワインの優劣を付けること自体、無意味だが、強いて個人的な好みを述べさせてもらえば、Rocche 1998(ロッケ)が一番好みだった。(嫁さんも同意見)
フラッグシップワインである唯一のリゼルヴァ・クラスのバローロ、 Vietti Barolo Riserva Villero (ヴィエッティ・バローロ・リゼルヴァ・ヴィッレーロ)の2001年ヴィンテージ。
良年のみ生産されるこのワインのエチケットは、CH.ムートンのようにアートラベルになっている。 これまでのエチケットのモチーフは、ヴィエッテ社が知人や縁故のアーティストに作品を依頼したものらしい。
とにかく、このワインは生産本数が少ない。
2001年ヴィンテージは、わずかボトルで3,785本、マグナムで100本しかない。
この年のエチケットは、コラージュ写真となっていて、現代においてはどこか懐かしい、マン・レイを思わせるシュルレアリスム風となっている。
最後に恒例、嫁の奇跡の一枚。 いつものとおり、なぜか僕は変な方向を見ちゃっている。
これが唯一のルカとの記念写真とは…。 ほんと、頼むよ…。