2009年にこの世を去った“Antonio Argiolas（アントニオ・アルジオラス）”氏（享年102才）が、1938年に父親から譲り受けた、3haに満たない葡萄畑から築き上げたワイナリー。

同社は、「ネイティブ・サルデーニャの牽引（けんいん）役」ともいえるようなワイナリーである。

それまで、早飲み安酒用と考えられていたサルデーニャの在来種ワインを、アントニオ氏は、近代的なブドウ栽培を導入して高品質なワイン造りへと進化させた。

現在のオーナーは、アントニオの息子である Franco（フランコ）氏とGiuseppe（ジュゼッペ）氏。　ワイナリーの運営は第三世代が引き継いでいる。

同社のブレークスル―は、サッシカイアの醸造にかかわった“Giacomo Tachis（ジャコモ・タキス）”をコンサルタントに迎えたことであろう。

カンノナウ、カリニャーノ、ボヴァレ・サルド、マルヴァジア・ネーラといった島の在来品種を、フレンチ・バリックの新樽で熟成させ、I.G.T. Isola dei Nuraghi（イゾラ・デイ・ヌラーギ） の格付けでリリースした赤ワイン、

「トゥリガ」は、多くのワイン・ジャーナリスト達から絶大な評価を受けている。

現在、アルジオラス社は、南サルティーニャの3地域に5つの農場を有し、約250ヘクタールの畑から、年間2,200,000本ワインを生産する規模にまで成長している。

The Iselis Project という中央アフリカの人道支援に、白と赤のワインの収益を寄付する、チャリティープロジェクトを立ち上げている。